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ポルトガルに渡って早くも22年。この間2つ設計事務所で働き、独立して14年が経ちました。ここで、ポルトガルで仕事をしてよかった事、予想していなかったことなどを自分の経験を基に書いてみたいと思います。 まず、ポルトガルで仕事をしてよかったと思うのは歴史のつながりを感じられることです。第二次世界大戦で徹底的に破壊され、その後も数々の地震や台風などの自然災害、急激な経済成長によって常に更新されてきた日本の都市と違い、ヨーロッパの端にあり、地震がなく、台風やハリケーンなどの大きな自然災害が無いポルト市では、石造りの古い建物が使われ続けています。一方で、人々の生活様式が変わり、技術が発展してゆくなかで、時代が変わり必要になったこと、できるようになったこと、できなくなったことなどをうまく合わせながら、設計をする必要があります。設計者もクライアントも豊かな空間体験があるので、一時の思いつきで景観を大きく乱すような建物が作られないのが魅力です。 ポルトガルで仕事をしていて大変なのは時間感覚です。住宅の建築確認申請に通常1年間、工事見積もりに2-3ヶ月、工事に1-2年間など、一件の住宅プロジェクトに通常3-4年かかるので、住宅プロジェクトはほぼ1年で終わる日本から来るとあまりの進みの遅さに最初はイライラしていました。しかし、この時間を利用しプロジェクトを検討したり、ディテールを詰めたりすることもできるので、設計料が大幅赤字にならない程度に気をつければ、よい建築がつくられる可能性が広がります。
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