ギレルメ邸
これはポルトガルポルト市の中心にある古い住宅の改修である。住宅は建物の2階と屋根裏からなり、それぞれ母と娘が住むことになっている。
下の階ではこの住宅を特徴づける古い要素、ドア、天窓、飾り天井などができる限り残され、補修された。間仕切りもほとんど変更されなかったが、一部台所とダイニングの間の壁は取り除かれ、自由な行き来ができるようにした。壁のあった場所にはアイランドキッチンが置かれ、ひとつの空間として感じられるようにした。
屋根裏である上の階においては、既存の御影石の壁、木の梁、下の階の階段を照らす天窓のための筒が残された。この階は主に寝室と居間の二つの空間からなるが、二つの空間を両開きの引戸で仕切ることにより、一体の空間として使えるようにしている。この階には他に浴室やウォークインクローゼット、物置などがある。
この改修プロジェクトでは既存住宅のスタイルや性格を保つ方法を模索した。これにより、古い要素と新しい要素の対話を実現することができた。